2020年– date –
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小児心臓麻酔〜各論〜
大動脈弁下狭窄症の周術期管理
以下、大動脈弁下狭窄症(Subvalvular aortic stenosis: SubAS)の周術期管理に際し、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 大動脈弁下狭窄症は左室流出路内の狭窄(Left ventricular outflow tract obstruction: LVO... -
RCHの臨床
臨床留学とフェロー
臨床留学を考える際、何となく「フェロー(fellow)」というポジションを思い描いている人も多いのではないでしょうか。「レジデント(resident)」や「レジストラ(registrar)」との違いについては、記事「米国臨床医の階級」や「豪州医師のトレーニング... -
小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:乳び胸とオクレオチド
乳び胸は、小児心臓手術後のマネージメントに苦慮する合併症の一つです。今回は、乳び胸に対して時に用いられるオクレオチドという薬剤のエビデンスについて調べたいと思います。 【はじめに】 乳び胸は、心臓血管外科術後の合併症として遭遇する疾患であ... -
RCHの臨床
海外医師の生活と環境
海外の医師の働き方や医療現場は、日本と比べてどのような違いがあるのでしょうか。今回は、(アメリカで臨床研究者として医療現場を覗き)オーストラリアで臨床医として勤務した経験を生かし、オーストラリアを念頭に海外の臨床医の生活と医療現場の実態... -
RCHの臨床
麻酔テクニシャンの実態
皆さんは、麻酔テクニシャン(anesthetic technician)という職業をご存知でしょうか。 以前、麻酔看護師について記事にしたことがありますが、麻酔看護師は麻酔科医に代わって麻酔を実際におこなう看護師のことです。一方、麻酔テクニシャンは、麻酔とい... -
小児心臓麻酔〜各論〜
上室性頻拍(SVT)
以下、上室性頻拍(Supraventricular tachycardia: SVT)の管理に際し、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【総論】 Tachyarrhythmiaは Supraventricular:atrial(心房性)とatrio-ventricular(AV nodeまたはAV node〜ヒス束分... -
小児心臓麻酔〜各論〜
大動脈弁上狭窄症の周術期管理
以下、大動脈弁上狭窄症(Supravalvular aortic stenosis)の周術期管理に際し、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 左室流出路狭窄の最も稀なタイプで、先天性心疾患の0.05%以下である1)。ただし、Williams-Beuren... -
RCHの臨床
Rapid response system
みなさん、Rapid Response System (RRS)はご存知でしょうか。急変の前兆を捉え早期に介入することで、院内心停止といった重篤有害事象を防ぐことを目的として海外で導入され、近年、日本でもその必要性が囁かれています。 研究レベルではその有効性に賛否... -
小児心臓麻酔〜各論〜
小児集中治療室の薬剤希釈方法
オーストラリアのRoyal Children's Hospital (RCH)で頻用されている持続投与薬の希釈方法です。特に20〜30kg未満に対しては、新生児も含め以下のような希釈をPediatric Intensive Care (PICU)で使っています。 因みに、術中だけしか用いない薬であれば、異... -
RCHの臨床
海外における小児の循環作動薬
先日、このブログを読んでくださっている先生から記事のリクエストがありました。それは、「小児における心血管作動薬の使用に関して、海外での実態が知りたい」というものでした。 心血管作動薬に関しては、それぞれの薬剤に関して(成人を含めると)様々...