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留学中の医療保険

海外留学中の医療保険については悩みますよね。海外の医療費は非常に高額ですし、医療保険無しは流石に危険すぎます。では、どのような点を考慮し、どのような選択肢があるのでしょうか。

まず、留学時の医療保険は大きく分けて

1. 現地の医療保険

2. 日本の海外医療保険

のどちらかを利用することになると思います。そのどちらかに本人・家族が加入します。そして、参考までに

3. 医療費控除

というプラスαの方法があるので、これらを述べていきたいと思います。

留学者本人の医療保険:基本は現地の医療保険

オバマケア以降、米国では外国人も医療保険に加入する義務が発生しました。基本的に、留学者本人は現地の医療保険に加入します。

給料のある労働者の場合、ある程度保険料を雇用者が負担してくれますので、医療保険料はそこまで高額ではありません。

一方で、留学者が労働者でない場合(給料のない研究者や学生)この外国人用の医療保険は非常に高額です。自分一人で年間約50万円程度かかります。

この医療保険、アメリカ国が色々と条件を定めています。条件さえクリアできれば日本の医療保険で代用することも可能です、何かとこの条件が厳しいため、留学先の外国人用の医療保険に加入するのが一般的だと思います。

家族の医療保険:現地 or 日本の医療保険

家族の医療保険も、もちろん留学者本人と同じ現地の医療保険に加入することができます。私の場合、オハイオに留学した時は留学先の医療保険に家族全員加入しました。当時家族3人で年間100万円程度かかりました。

ただし、家族の保険は留学者本人ほど厳しく言われません日本の民間の医療保険を使うこともできます。例えば、JALファミリークラブに海外赴任者総合保障制度というものがあります。 こちらは医療保険も提供しているため、家族の医療保険はこちらでカバーすることも可能です。主要な病院は大体受診可能ですし、受診前に連絡をすれば、日本人の方が丁寧に受診までの手続きを説明してくれます。

ボストンに留学した際は、私個人は留学先の医療保険に加入しましたが、家族は上記の海外赴任者総合保障制度を利用させていただきました。当時家族4人で年間70万円程度でした。

仮に留学先の医療保険に家族全員加入した場合、4人で年間130万円程度でした。

医療費控除

ちなみに、人によっては、留学中であっても医療費控除が使えるかもしれません。確定申告時に医療費控除を申請できる人は、所得税法で「居住者」(日本国内に「住所」があるか又は現在まで引き続いて1年以上「居所」がある個人)をいいます。

「住所」とは、「各人の生活の本拠」をいい、国内に「生活の本拠」があるかどうかは、客観的事実によって判断することになっています。
また、「居所」とは、「その人の生活の本拠という程度には至らないが、その人が現実に居住している場所」とされています。

この「客観的事実」というのがミソなんだと思います。何度も税務署に確認しましたが、1年未満の留学の場合は(たとえ転出届を出していたとしても)日本の居住者ということになるそうで、医療費控除を申請できることになります。

医療費控除額=(医療費控除の対象になる医療費-保険金等で補てんされた金額)-10万円(総所得200万円未満の人は総所得金額等×5%)

となり、この医療費控除額(上限200万円)に所得税の税率を掛け合わせた額が、還付金ということになります。

仮に、海外で100万円医療費に使い、所得税率が30%であった場合、その還付金は

(100万-10万)×0.3 = 30万円

となります。

それぞれの保障内容

もちろん、保障内容も考えなければなりません。例えば、アメリカの医療保険は妊娠をカバーすることも多いですし、場合によっては眼科や歯科をカバーすることもあります。その分、日本の医療保険より高額になります。

一方、海外で使える日本の医療保険の多くは、妊娠はカバーしません。また、上に挙げたJALファミリークラブの医療保険は、新規の病気のみ対象となります。持病(喘息など)で病院にかかった場合は、カバーしてくれません。

医療費控除は、病院受診や薬代だけでなく、妊娠の検診なども申請することができますが、上記のように支払った金額全額が還付される訳ではありませんので注意が必要です。

以上から、個々の状況にあった方法を考える

どういった組み合わせを考えるのか、それは皆さんの家庭の状況次第です。私の場合を例に考えてみましょう。ボストン留学では

  • 家族4人
  • 予定留学期間は1年未満(11ヶ月)
  • 妊娠の予定は未定

でした。この場合、

  1. 私のみ留学先の医療保険に加入+家族3人は日本の民間海外医療保険:4人で年間70万円程度。妊娠はカバーしない。仮に妊娠したとしても、医療費控除が使える。
  2. 留学先の医療保険に家族全員加入した場合:4人で年間130万円程度。妊娠もフルカバー。

 

難しい判断ですよね。私の場合①を選択しました。仮に妊娠したとしても、アメリカの妊娠の検診は月1回程度でエコーもしません。出産は日本でするだろうと考えたからです。少しでも安くすませたかった(年間60万円近く違う!)ためでしたが、色々と制約や考えることも多いため、②を選ぶ方もいらっしゃると思います。

まとめ

医療保険は本当に重要です。私は家族共々、何度もお世話になりました。お金は大事ですが、大事なところをしっかりとカバーしてくれる保険を選ぶことも大切です。

ABOUT ME
木村聡
福岡県の研修病院で初期研修修了後、大学に入局。米国オハイオ州に臨床研究で留学するも、知識の欠如を痛感。ハーバード公衆衛生大学院に進学し、MPHを取得。マサチューセッツ工科大学メンバーとの共同研究などに関与。 日本では麻酔・集中治療医として働き、オーストラリアでは小児集中治療を一から学び直しています。 乗り越える壁を見つけ続けることは、なかなか簡単ではありませんよね。アラフォー目前、様々な壁にぶち当たり、それなりに多くの経験をしてきました。私の挑戦や経験・知識、失敗談などが、他の誰かの刺激になり、役に立つことを切に願っています。 プロフィールをもっと詳しく見る

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