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寄稿:小児心臓麻酔の理論と実際
●総説:小児心臓麻酔の理論と実際(PDF)※木村聡・他. 臨床麻酔, 2023年4月号Vol.47No.4. 通巻574号 ⇒先天性心疾患の目次へ -
小児の人工心肺と管理①〜希釈・流量・体温・血ガス〜
以下、人工心肺中の管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項を解説します。 【回路】 ポンプ(ローラー型と遠心型)・人工肺については、『人工心肺(CPB)と体外式膜型人工肺(ECMO』を参照。 【プライミングと希釈】 ヘマトクリット 成人回... -
臨床研究のすゝめ
今回は、「臨床研究のすゝめ」と題しまして、臨床研究に必要なプロセス、特にその成否に関わる研究計画を立てる前段階について述べたいと思います。私よりも立派な研究をされている方々が数多くいる中で、このような内容を偉そうに記すことはあまり気が進... -
小児心臓麻酔のモニタリング
以下、小児心臓麻酔に使用される主なモニタリングについて、麻酔科医・集中治療医が把握すべき項目を解説します。 【】 動脈圧ライン 小さな患児の動脈圧ライン挿入部位は,橈骨動脈や大腿動脈が選択される。上腕動脈は末梢側へ血液を供給するが,側副血行... -
留学からの帰国と心構え
久々の投稿です。これまで留学前や留学中について色々と書いてきましたが、留学からの帰国にも様々な問題が待ち受け、悩む人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、留学からの帰国を複数回経験し、最後の留学から1年が過ぎた私の思うこと、そしてこれ... -
Van Praagh分類と右胸心
先天性心疾患では、左房や左室が必ずしも左に、右房や右室が必ずしも右にあるわけではありません。それぞれの形態学的特徴があるため、右にあっても左房や左室であることは多々あります。そのような複雑な先天心を分類する方法の一つに、1960年代にボスト... -
房室解離
今回は、房室解離(Atrioventricular dissociation)という不整脈について解説します。 【定義】 房室解離の定義については議論があるが、一般的には「心房と心室の正常な調和が障害され、それらが独立して拍動する状態」と定義される1)。 【分類】 AV dis... -
Fickの原理とQp/Qs
肺血流と体血流の比である「Qp/Qs」は、先天性心疾患の酸素の需要供給バランスを考える上で大切な概念であり、Fickの原理を用いて計算される。 【Fickの原理】 Fickの原理とは、 『ある器官が物質を摂取(または供給)するとき、その器官が一定時間内に摂... -
海外の小児心臓麻酔を経験して〜麻酔導入編〜
オーストラリアのThe Royal Children’s Hospital (RCH)における小児心臓麻酔を経験をシェアする第二弾です。イントロ編はこちらをご覧ください。 【麻酔導入】 導入法 通常の小児の場合と同じく、多くの患者は静脈ラインを持っていないため、麻酔は吸入麻... -
肺血管抵抗と先天性心疾患
先天性心疾患では、心室や心房が一つ、右心系と左心系の間に交通がある、心内外の狭窄病変があるなどの理由により、驚くほど多彩な循環動態を呈します。その循環動態を規定する因子の中に、肺血管抵抗と全身血管抵抗があり、小児心臓麻酔に関わる上で避け...