2020年– date –
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小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:Fontan手術とfenestration
今回は、Fontan(フォンタン)手術でしばしば作成されるfenestrationのメリット・デメリットについて、エビデンスという観点から考えてみたいと思います。 【はじめに】 Fontan手術では、fenestrationという小さな孔をトンネルやグラフトの壁に作成し、TCP... -
小児心臓麻酔〜各論〜
拡張型心筋症と肺動脈絞扼術
近年、拡張型心筋症の新しい治療として、肺動脈絞扼術の有効性が提唱されています。今回は、その原理や管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項を解説します。 【はじめに】 保存的治療に難渋する末期心不全では、心室の負担を軽減し臓器の灌... -
小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:デクスメデトミジンと離脱(withdrawal)
今回は、近年手術室や集中治療室で使われているデクスメデトミジン(dexmedetomidine)の離脱(withdrawal)にフォーカスを当てました。離脱は本当に起こるのか、どうしたら防げるのか、現時点で何がわかっているのかを、小児と成人を含めてこれまでの研究... -
つぶやき
PhDの使い道
以前、「MPHの使い道」と題した記事を書いたことがあります。かなりの反響だったのですが、今回はその兄弟記事として「PhDの使い道」と題した記事を書いてみたいと思います。ただし、今回は日本のPhDに焦点を当てます。当たり前の話から、ちょっと変わった... -
小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:小児集中治療室の血糖管理
今回は、小児集中治療室患者の血糖管理について、知っておいた方が良い主な研究を紹介したいと思います。 【はじめに】 2001年のNEJMに掲載されたvan den Bergheらの論文(Leuven I study)1)を契機に、血糖コントロールを厳密に行うIntensive Insulin The... -
対談
アメリカで活躍中の日本人が解説する医学教育と家庭医療
今回は、アメリカで医師として10年近く活躍中の西連寺智子先生との対談です。特に彼女の専門分野であるアメリカの医学教育と家庭医療(family medicine)について、話を伺ってみたいと思います。 西連寺智子(さいれんじ・ともこ) 医師。飯塚病院で初期研... -
小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:小児心臓術後の腹膜透析
今回は、小児心臓外科術後患者で度々用いられる腹膜透析(Peritoneal dialysis: PD)について、押さえておいた方が良い主な研究を紹介したいと思います。 【はじめに】 腹膜透析(Peritoneal dialysis: PD)は、小児において腎不全に対する腎代替療法の一... -
RCHの臨床
豪州集中治療室のシフト体制
集中治療室に勤務している方々は、どのようなシフト体制で働いていますか?また、どのような勤務体制が望ましいと考えていますか? 今回は、Royal Children's Hospital (RCH)のPediatric Intensive Care (PICU)のシフトについて、私の感想も含めてシェアし... -
小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:先天性心疾患と輸血
小児、特に先天性心疾患患者に対する輸血について、押さえておいた方が良い主な研究を紹介したいと思います。その上で、臨床現場に立っている一臨床医としての意見を加え、最後に現時点での輸血のストラテジーについて述べたいと思います。 【はじめに】 ... -
MIT
決定木(Decision tree):様々なアルゴリズム
前回は、決定木(decision tree)の基本的な概念について説明しました。前回の最後のところで触れたように、decision treeは複数組み合わせることによってより良いモデルになる可能性があります。そこで今回は、Boosting (AdaBoost), Bagging, Random Fore...