アメリカ大学院の入学は延期可能

ハーバード公衆衛生大学院に限らず、多くの海外の大学院では合格(入学許可)を次年度の入学まで持ち越す(deferral)ことができます。今回は、意外に役立つdeferralという制度について解説します。

目次

なぜ入学の延期が魅力的なのか

海外の大学院に興味を持っている、または入学を目指して勉強している社会人の方も多いと思います。一方で、社会人であれば、合格したからといって、そう簡単に職を辞めたり籍を空けたりすることは出来ませんよね。

例えば、ハーバード公衆衛生大学院の入学は7月(または9月)ですが、合格・不合格通知は同年の3月にemailで届きます。ということは、合格した場合、4ヶ月前に職場に離職することを通知しなければなりません。受験する意思を受験前より断っておくことは非常に大切だと思いますが、それが普段の業務に悪影響を及ぼす職場もあると思います。かといって、医師不足の医療界などでは、4ヶ月前の突然の辞表は、円満な形で職場を辞めるには短すぎることもあります。

合格(入学許可)の持ち越し:Deferral

そんなときに役立つのが、合格した時に入学資格を次年度に持ち越せる制度である、deferralです。

方法

手続きは簡単です。合格通知がきた後、入学を延期したい旨を伝えるだけ。すると、先方からdepositを払うよう指示されます。ハーバード公衆衛生大学院の場合は、$750支払わねばなりませんが、このdepositは入学したのちの授業料(tuition)としてカウントしてくれます

注意点

Deferralの注意点は、多くの大学では1年しか延長できません。すなわち、2年目以降は再受験しなければなりません。

私の場合、合格した場合はその年に入学できるよう職場と話し合っていました。しかし、子供が産まれるなどの家庭の事情も重なり、結局はこのシステムを利用し1年間入学を延期しました。

ちなみに、HSPHのホームページには、以下のような記載があります。

Are deferrals granted?
In general, deferrals will not be granted except for extremely rare circumstances. Note some departments do not grant deferrals.

毎年deferralした学生がいることは聞きますが、それを“保証”はできないということなのでしょう。

まとめ

上にも述べました通り、社会人ともなればそう簡単に自分の都合だけで職場を辞めることはできません。常日頃から職場の上司とコミュニケーションをとりながら、そして万が一の場合にはこのdeferralというシステムを用いれば、自分の夢と職場とのバランスが取れるかもしれません。

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