オーストラリア臨床留学の手続き

オーストラリアへ臨床留学するために必要な英語力

医師のみなさん、海外で一度は臨床をしてみたい、と思ったことはありませんか?臨床留学に必要な資格や能力は国によって異なると思います。今回は、オーストラリアで医師をするために必要な英語について、Australian Health Practitioner Regulation Agencyのホームページを参考に書きたいと思います。

※どのようにしてオーストラリアで医療行為ができるようになるかは、こちらをご覧ください。

英語能力の証明には幾つか方法がある

オーストラリアで臨床を行う上で英語能力を証明する方法として、幾つか方法があります。

1. Primary language:指定された国において、英語を第一言語としてprimaryとsecondary educationを受けた人が対象。

2. Secondary educationと資格の取得:最低2年のsecondary educationと、英語で教育を受け資格(tertiary qualification)のある人が対象。

3. 6年連続して英語による教育を指定された国で受けた人が対象。

4. 英語の試験をクリアした者

に大別されます。多くの日本人の場合、実質的には4を考えることになると思います。ここでは、「4. 英語の試験をクリアした者」について書こうと思います。

1. IELTS

オーストラリアで臨床をする場合、IELTSならオール7.0が必要、と言われています(ちなみに、昔は英語の試験は要らなかった。。。)。すなわち、listening, reading, writing, speaking全てにおいて7.0が必要ということです。

間違っていませんが、正確にはもう少し緩いというか、抜け道がありますAustralian Health Practitioner Regulation Agencyのホームページに詳細が書いていますが、

A maximum of two test sittings in a six month period only if:

  • you achieve a minimum overall score of 7 in each sitting, and
  • you achieve a minimum score of 7 in each component across the two sittings, and
  • no score in any component of the test is below 6.5

となっています。すなわち、6ヶ月以内に2回の試験で合わせて全てのsectionで7.0であり、どちらもoverallで7.0で、6.5を下回る(6.5はok)スコアがなければクリアということになります。

意外にこれは嬉しい情報ではないでしょうか。IELTSのspeakingやwritingは運も含まれる試験です。一発で全てクリアすることができなくても、何度か受けて6ヶ月以内に合わせ技で達成しても良い、ということですね。

IELTSの勉強法については、他の記事も参照してください。

ちなみに、カナダで臨床をする条件として(all 7.0でななく)overall 7.0を設定している施設が結構あります。カナダで臨床をするのも一手かもしれませんね。

2. TOEFL iBT

最低94点あり、listeningとreadingが24、writingが27、speakingが23は必要のようです。もちろん一回のテストでクリアできるに越したことはありませんが、

A maximum of two test sittings in a six month period only if:

  • a minimum total score of 94 is achieved in each sitting, and you achieve a minimum score of 24 for listening, 24 for reading, 27 for writing and 23 for speaking across the two sittings, and
  • no score in any of the sections is below: −  20 for listening−  19 for reading−  24 for writing, and−  20 for speaking

IELTSと同様の抜け道が用意されています。

その他、OET (Occupational English Test)やPTE Academic (Pearson Test of English Academic)といった試験でパスする方法もあるようです。Australian Health Practitioner Regulation Agencyのホームページを参考にしてください。私は既に大学院などでIELTSを何度も受けていたので、そのままIELTSで押し通しました。しかし、こういった試験の方が臨床で働いている医師としては受かりやすい、とも言いますので、今から勉強を始める方は考慮する価値はあるかもしれません。

ちなみに、

Other English language tests approved by the Board from time to time and published on the Board’s website with the required minimum scores.

と書いてあったので、USMLE step 2CSは使えないのかと直に質問してみましたが、ダメと即答されました。アメリカの大学院など、CSでTOEFLやIELTSの代替スコアとして認めてくれるところも結構あるんですけどね〜。

 

ABOUT ME
木村聡
福岡県の研修病院で初期研修修了後、大学に入局。米国オハイオ州に臨床研究で留学するも、知識の欠如を痛感。ハーバード公衆衛生大学院に進学し、MPHを取得。マサチューセッツ工科大学メンバーとの共同研究などに関与。 日本では麻酔・集中治療医として働き、オーストラリアでは小児集中治療を一から学び直しています。 乗り越える壁を見つけ続けることは、なかなか簡単ではありませんよね。アラフォー目前、様々な壁にぶち当たり、それなりに多くの経験をしてきました。私の挑戦や経験・知識、失敗談などが、他の誰かの刺激になり、役に立つことを切に願っています。 プロフィールをもっと詳しく見る

POSTED COMMENT

  1. […] アメリカと異なり、オーストラリアで単に臨床をするだけなら、必ずしもオーストラリアの医師国家試験を受ける必要はありません。しかし、以下に説明するどのpathwayからどのregistrationであろうが、IMGsは”English Language Skills Registration Standard”といって、必ずある程度の英語能力があることを示さなければなりません。詳細はこちらをご覧ください。 […]

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です