小児心臓麻酔〜各論〜– category –
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小児心臓麻酔〜各論〜
海外における小児の循環作動薬
先日、このブログを読んでくださっている先生から記事のリクエストがありました。それは、「小児における心血管作動薬の使用に関して、海外での実態が知りたい」というものでした。 心血管作動薬に関しては、それぞれの薬剤に関して(成人を含めると)様々... -
小児心臓麻酔〜各論〜
Brugada症候群と管理
以下、Brugada症候群(Brugada syndrome: BrS)の集中治療室での管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【遺伝性】 これまで様々な遺伝子変異(少なくとも23の遺伝子、300以上の変異型)が原因として見つかっている2)。... -
小児心臓麻酔〜各論〜
動脈管開存症の周術期管理
以下、動脈管開存症(Patent ductus arteriosus: PDA)の周術期管理に際し、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 動脈管とは下行大動脈と肺動脈間を交通する血管であり、一般的には鎖骨下動脈よりも遠位の大動脈から... -
小児心臓麻酔〜各論〜
QT延長症候群の周術期管理
以下、QT延長症候群(Long QT syndrome: LQTS)の管理に関し、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【原因】 QT延長症候群とは、その名の通り心電図上のQT間隔が延長し、torsades de pointes (TdP)やVT、VF、徐脈性不整脈を引き起こ... -
小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:蘇生後の低体温療法
今回は、小児の心停止・蘇生後の低体温療法について、押さえておいた方が良い主な研究を紹介したいと思います。 【はじめに】 成人では、除細動の適応となるような目撃のある心停止に対して低体温療法による予後改善効果が示されてきました1,2)。また、新... -
小児心臓麻酔〜各論〜
その他の単心室疾患
以下、単心室(Single ventricle)と呼ばれる疾患群について解説します。 左心低形成症候群と三尖弁閉鎖症に関しては、それぞれをご覧ください。 【Double inlet ventricle】 両心房が共通房室弁または別々の房室弁を介して一つの主心室と結合している。左... -
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左心補助人工心臓(LVAD):Heartwareと周術期管理
以下、左心補助人工心臓(Left Venticular Assist Device: LVAD)の一つであるHeartwareの基本的な仕組みと周術期管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【はじめに】 左心補助人工心臓(Left Venticular Assist Device... -
小児心臓麻酔〜各論〜
文献レビュー:Fontan手術とfenestration
今回は、Fontan(フォンタン)手術でしばしば作成されるfenestrationのメリット・デメリットについて、エビデンスという観点から考えてみたいと思います。 【はじめに】 Fontan手術では、fenestrationという小さな孔をトンネルやグラフトの壁に作成し、TCP... -
小児心臓麻酔〜各論〜
拡張型心筋症と肺動脈絞扼術
近年、拡張型心筋症の新しい治療として、肺動脈絞扼術の有効性が提唱されています。今回は、その原理や管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項を解説します。 【はじめに】 保存的治療に難渋する末期心不全では、心室の負担を軽減し臓器の灌... -
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文献レビュー:デクスメデトミジンと離脱(withdrawal)
今回は、近年手術室や集中治療室で使われているデクスメデトミジン(dexmedetomidine)の離脱(withdrawal)にフォーカスを当てました。離脱は本当に起こるのか、どうしたら防げるのか、現時点で何がわかっているのかを、小児と成人を含めてこれまでの研究...