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小児心臓麻酔〜各論〜
心房中隔欠損症の周術期管理
以下、心房中隔欠損症(Atrial septal defects: ASD)の周術期管理に際し、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 発生学上、心房中隔は以下のような特徴がある1)。 右房と左房は通常、一次中隔と二次中隔という二つの... -
オハイオ研究留学
日本とアメリカの臨床研究体制の違い
「エビデンス」が医療界で唱えられて早数十年、臨床研究は益々盛んになってきております。私は幸い、米国オハイオ州立大学の臨床研究を主に行なっている研究室に配属されたことがあり、日米の臨床研究の違いを肌で感じることができました。 そこで今回は、... -
小児心臓麻酔〜各論〜
総動脈幹症の周術期管理
以下、総動脈幹症(Truncus arteriousus)の周術期管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 胎児期の大動脈と肺動脈への分離不全が原因であり、1本の大動脈が冠動脈・肺・体循環を供給する1)。 心室中隔欠... -
RCHの臨床
挿管とチェックリストの使い方
皆さんは、集中治療室などで挿管をどのように行なっていますか?チェックリストを使用していますか?もし使用している場合、どのような流れでチェックを進めていますか? 今回は、私が勤務するRoyal Children's Hospital (RCH)のPediatric Intensive Care ... -
小児心臓麻酔〜各論〜
小児の大動脈弁狭窄症と周術期管理
以下、小児の大動脈弁狭窄症(Aortic valve stenosis: AS)の周術期管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 正常な大動脈弁は3つの弁尖から構成されるが、弁性狭窄では二尖弁や一尖弁のこともあり、交連... -
小児心臓麻酔〜各論〜
肺高血圧クライシス
以下、肺高血圧クライシス(Pulmonary hypertensive crisis: PH crisis/肺高血圧緊急症/肺高血圧クリーゼ)の病態生理と管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 肺高血圧クライシスとは、何らかの刺激や... -
その他HSPH関連
MPH-45とMPH-65の違い
公衆衛生学大学院の修士課程では、主に1年で卒業するコースと、2年で卒業するコースが存在します。どちらも同じ修士号を取得できますが、その違いは何なのでしょうか。 今回は、私が通ったハーバード公衆衛生大学院(HSPH)のMaster of Public Heath (MPH)... -
RCHの臨床
オーストラリアの看護師ができること、できないこと
私はオーストラリアのThe Royal Children’s Hospital (RCH)という小児病院のPediatric Intensive Care Unit (PICU)で勤務した経験があり、小児心臓術後患者を主に診ていました。一方、渡豪前は日本の大学病院で小児心臓麻酔と術後管理に関わっていました。... -
RCHの臨床
集中治療室の回診 in オーストラリア
私は日本の複数の集中治療室で勤務した経験があり、医局の違いから来る集中治療のスタンスの違いにも、それなりに慣れているつもりでした。しかし、渡豪してRoyal Children's Hospital (RCH)という小児病院のPediatric Intensive Care Unit (PICU)で勤務し... -
小児心臓麻酔〜各論〜
血管輪の周術期管理
以下、血管輪(Vascular ring)の周術期管理について、麻酔科医・集中治療医が把握すべき事項について解説します。 【解剖・分類】 発生学上、胎生期には6対の鰓弓動脈があり、正常では左第4鰓弓動脈が大動脈弓となる。通常は大動脈弓に関与しない右第4鰓...